昼から夜への時間を告げて
どこからか歌が始まる
黄昏星が
紅花色した西の空に輝き
空は
スミレ色からリンドウ色と変わる
いつのまにか少し涼しくなった空気が
東から漆黒の夜の帳をおろしていく
ルルルルルルル
繊細な細い羽を震わせて
カンタンの宴は始まる
葉と葉の間や
穴から顔を覗かせて
見るのは
夢か現実か
暑い夏は長くは続かない
楽しい時間は夢のように過ぎていく
儚い夢の時間を
束の間の幸せを夢見て
ルルルルルルル
ルルルルルルル
カンタンの宴は続く